ニーズの概略

概要:

小林製薬が、鼻腔を洗浄する鼻うがい製品の開発において、動物モデルを用いた鼻粘膜の研究アイデアを持つ研究者を探しています。


背景・詳細:

小林製薬は鼻腔を洗浄する鼻うがい製品を製造・販売しており、新製品を継続的に開発すると共に、安全性データの収集にも注力しています。現在はげっ歯類の動物モデルに対して右または左の鼻腔からチューブを通して送液し、反対側の鼻腔を陰圧にして液を回収する方法を採用しています。

しかしながら口呼吸ができないげっ歯類は鼻から入った液体が肺に入りやすくなっているようで、連続洗浄時の衰弱により、長期使用による安全性の評価が難しくなっています。そこで動物モデルを扱う幅広い分野の研究者を対象に、本課題の解決策を求めることにしました。


技術要件:

  • In vivoで鼻洗浄製品を連続洗浄した際の安全性を評価できる
    • 洗浄回数としては21回(3回/1日×7日)以上を想定している
    • 鼻粘膜のバックデータが充実していることから、げっ歯類であると好ましい
    • サル・イヌなども対象とするが、扱いが簡便な小動物であるほうが好ましい
    • 積層培養した鼻腔上皮細胞や粘膜細胞など、in vivoでなくとも鼻腔環境を再現できていれば対象とする
  • 現時点で評価系として確立されていないアイデアのみの提案も歓迎する
    • 評価系として確立されていればなおよい

対象とならない技術:
下記の技術は今回の募集の対象外とします。

  • In vitroやヒト臨床試験によって評価する技術

期待するパートナー:

例えば医学・薬学・分子生物学などに属する下記のような研究者からの提案に期待していますが、その限りではありません。

  • 動物モデルを扱う鼻粘膜やアレルギー分野の研究者
  • 動物モデルの作成や活用に長けた研究者
  • 動物代替法の研究者

連携形態:

  • 技術指導
  • 共同研究
  • 研究委託(1件当たり最大で300万円を想定しているが、内容によってはその限りでない)

当面は安全性の評価を行う予定ですが、同モデルを用いて各種の有効性の評価にも発展させていく予定です。

技術成熟度(TRL):N/A


募集は終了しました。


 

小林製薬 について

小林製薬グループは「“あったらいいな”をカタチにする」というブランドスローガンのもと、お客さまの生活・健康上のお困りごとを解決し、快適な暮らしに貢献すべく新製品を作り続けてまいりました。現在その領域は医薬品のみならず、芳香/消臭剤・栄養補助食品・オーラルケア/スキンケア製品などの他カテゴリーに拡大し続けております。

そうした背景もあり、弊社も単独での技術開発の限界を認識し、大学や研究機関など社外組織との協業を積極的に活用、中長期での研究開発を進めてまいりました。 そして数年前より更なる研究開発力の強化や新規事業の創出を目的とし、組織的なオープンイノベーション活動に取り組み始めました。 弊社は日本国内には未だ有効活用されていない様々なシーズが眠っていると考えており、それらを長年弊社が培ってきた顧客目線に立った製品コンセプト開発と組み合わせることで、より価値のある製品を創出できると考えています。